定期巡回・随時対応型介護看護とは
重度者を始めとした要介護高齢者の在宅生活を支えるため、日中・夜間を通じて、訪問介護と訪問看護を一体的又はそれぞれが密接に連携しながら、定期巡回訪問と随時の対応を行うサービスとして「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」が平成24年4月に創設されました。兵庫県では第8期計画の中で「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」「看護小規模多機能」をあわせて県内300ヶ所の整備を目標に掲げています。
定期巡回・随時対応型介護看護のサービス
ケアプランに基づいて、それぞれの利用者の生活リズムに合わせたサービスを提供します。
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1日1回から複数回、決まった時間にヘルパーが訪問し、オムツ交換や服薬介助などを行います。
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不安になったらいつでも相談できる窓口があります。ボタンを押すだけのケアコール端末等で24時間365日対応しています。
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「転んで起き上がれない」「気分が悪くなった」など急な事態にもヘルパーが訪問します。必要に応じて、主治医等の指示を仰ぎます。
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必要に応じて看護職員が訪問し、服薬管理、床ずれの処置、点滴の管理などを行います。
サービスの特長
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1
短時間、複数回訪問/日が可能である
→ 2時間以内の再訪問や20分未満のサービス提供が可能
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2
適切なアセスメントによる臨機応変なサービス(計画作成責任者の存在)
→ 状態に応じた訪問回数・時間をその都度見直し対応
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3
端末設置による、繋がる安心。随時訪問の安心
→ 24時間365日、オペレーターに繋がるので、緊急時の対応も可能
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4
包括報酬
→ 要介護度に応じた月あたりの定額制のため、利用者負担を抑えられる
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5
ケアマネジャーの変更は無い
→ 小規模多機能・看護小規模多機能と違い、現行のケアマネジャーがプランを持てる
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6
介護と医療が一体となって、利用者を支える事ができる
→ 介護・看護が密に連携をとるため、生活面・医療面の両面からの支援が出来る
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7
看護の存在(医師、薬剤師等との連携が密に取れる)
→ 医療の介入が不要の方でもおおむね月1回、看護師によるアセスメントを実施
類型
定期巡回・随時対応型訪問介護看護については、次の2つの類型を定義しています。
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□一体型事業所
1つの事業所で訪問介護と訪問看護の
サービスを一体的に提供 -
□連携型事業所
事業所が地域の訪問看護事業所と連携をしてサービスを提供
→訪問看護(居宅での療養上の世話・診療の補助)は連携先の訪問看護事業者が提供。
サービスの対象となる利用者について
□中重度の要介護者の方
訪問介護による介護だけでなく、必要な利用者には主治医の指示書に基づいた訪問看護の提供を受けることができます。
□軽度者の方
軽度者であっても、1日3回のタイミングに食事支援と服薬確認のセットなどのケア内容で訪問することにより、単身の方でも安定した生活が可能になります。
□認知症支援
1日複数回の訪問により、食事・服薬・受診を確実に行うことで、認知症の利用者の生活リズムが安定し、徐々に人との関わりに自身を取り戻されるケースもあります。
□退院直後の方
状態が不安定な退院直後でも、サービスを提供しながらアセスメントを行います。アセスメントに応じてサービス回数や内容を適時変更し、状態の安定につなげます。
□共同生活になじめない方
暴言や介護拒否により通所系サービスの利用ができない場合も、1日複数回の訪問により精神的な落ち着きを取り戻し、通所サービスの利用に至るケースもあります。
□寝たきりの方
寝たきりとなっている方の場合も、毎日の定期訪問のたびに端座位(椅子に座ったときの状態)をとってできるだけ離床を促すことにより、立ち上がりができるまで改善したケースもあります。
□看取り期の方
24時間体制で、頻回訪問、臨機応変の対応も可能。
利用者の安心感にもつながります。